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ホーム > PWSについて > 情報・資料 > iPS細胞の樹立と疾患解析に関する研究について 「神経疾患患者からのiPS細胞の樹立とそれを用いた疾患解析に関する研究」について このほど、プロジェクトが対象とする疾患のリストが公表され、その中にPWSが含まれております。 この研究からPWS疾患の創薬研究へとつながっていってほしいという願いを込めて、2008年8月19日に同大学に協力を申し入れ、協力することになりました。 しかし、この研究は始まったばかりです。数年の間に、すぐに自分の子どもに創薬等を含めて応用出来るという確証はありません。 静観ばかりしていては、PWSの医療の進展を望む事はできません。 「PWSの為になることは、必ず自分の子どもの為になる事」を協会は信じています。
この他に、協会では、新潟大学脳研究所 統合脳機能研究センターで「高磁場MRIによるPWSの脳機能の解析研究」にも協力しております。 慶應義塾大学医学部の研究グループの中でPWS研究を担当する 小児科 小崎健次郎准教授のコメント PWSの根治療法の実現に向けてはいくつもの越えなければならないハードルが待ちかまえています。特に中枢神経組織を用いたゲノム・インプリンティング機構の詳細な検討が不可欠です。しかしPWSの子どもから中枢神経組織を得ることは、当然のことですが不可能です。 今回、iPS技術が開発されたことから、中枢神経組織以外の組織(皮膚等)からiPS細胞を作りだし、得られたiPS細胞を神経細胞に誘導することにより、中枢神経組織を得ることができると期待されます。 未だ、ご協力頂いた患者様の治療に結びつく状況にはありませんが、皮膚の細胞をご提供いただける患者様・ご家族を募らせていただいております。 具体的な手順については、個別のご事情を伺いながら、患者様・ご家族に負担の少ない方法を探してまいりたいと考えております。 問い合わせ:小崎健次郎 准教授 kkosaki@sc.itc.keio.ac.jp 小崎准教授とwebサイトに掲載する内容を打ち合わせ、頂いた上記メッセージを掲載致しました。詳細については 慶應義塾大学医学部 小崎准教授に伺って頂く必要がありますが、協会事務局でも、基本的な情報を伺っておりますので、ある程度の情報提供が可能です。 協会事務局 (iPS細胞について)庄司 宛 |
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受精直後の細胞は、種々の臓器になる能力を備えています。これを「未分化」な状態と云います。一般に胎児の細胞は分裂を繰り返しながら特定の臓器に変化(分化)します。これまで、一旦、分化した細胞を別の臓器に変えることは困難でした。最近になり、京都大学の山中伸弥教授により、小児や成人の分化した細胞を未分化な状態に戻す技術が開発されました。これがiPS技術です。たとえば、皮膚の細胞から未分化な細胞を作り出すことができるようになったのです。
一方、慶應義塾大学医学部の岡野栄之教授を中心とする研究グループは、未分化な細胞から神経細胞を作り出す技術について研究をおこなってきました。これらの2つの技術を組み合わせれば、皮膚などの分化した細胞からiPS細胞を作り、さらに神経細胞を作ることができると期待されています。
慶應義塾大学医学部研究グループによる「神経疾患患者からのiPS細胞の樹立とそれを用いた疾患解析に関する研究」プロジェクトの研究計画が倫理委員会により承認されました。
(以上、慶應義塾大学医学部小児科 小崎健次郎准教授による)